株式投資講座 第8回
~資金を増やしていける投資家を目指して~
こんにちは! Kidoです。
前回は、株式投資の投資期間(短期・中期・長期等)について勉強しました。
皆様はどの投資から始めることにしましたか?
どの投資期間を選ぶにしても必要になってくるのが、テクニカル分析とファンダメンタル分析です。
この2つの分析能力の高さ=投資家の実力とも言えますが、どちらに重点を置くかは、有名な投資家であっても各々異なります。
私の場合はテクニカル重視派(得意)であるので、この投資講座においてもテクニカル面を徹底的にお伝えしようと思っています。
そこで、今回は先に【ファンダメンタル分析これでOK 5選】ということで、テクニカル重視派の投資家であれば、これくらいのファンダメンタル分析で十分かな…と思われる5選を紹介したいと思います。
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①経済状況・景気動向等
②EPS(一株当たりの利益)
③ROE(自己資本利益率)
④PER(株価収益率)
⑤PBR(純資産倍率)
この5つをテーマに解説します。
もちろん、ファンダメンタル分析をメインでやりたい方も絶対に知っておくべき内容ですので、是非チェックしてみてください。
それでは見ていきましょう♪
ファンダメンタル分析とは
ファンダメンタル分析とは、経済全体が相場に与える影響を分析したり、個別企業の業績を分析したりして将来の株価を予想するものです。
もう少し詳しく説明すると↓↓↓
ここでいう経済全体とは、世界経済~日本経済、国の政策や市場の成長性等、相場に関係しうる全ての経済活動を指します。
またそれに加え、個別企業の業績・財務状況等を考察し、その企業の「本質的な価値」と「市場価格」のギャップを分析します。
それで、割安だと判断されれば「買い」というわけですね。
(例)
例えば、A企業の本質的な株価は500円だとします。
しかし、株式市場で示されている株価は300円だとします。
ということは、本来の価値と200円のギャップがあり、将来的に株価が上がる可能性が高いとみて「買い」と判断するわけです。
なぜギャップが生じるのかは、経済全体の様々な要因でこのようなことが起きます。
例えば、最近では、新型コロナウイルスの蔓延等、経済全体にマイナスなことが起きると、相場は全体的に下がるわけです。
そのようなことでギャップが生じるのですね…
このように、ファンダメンタル分析を徹底的に突き詰め、「割安」か「割高」を判断するには多くの情報を必要とし、また時間も要します。
そのような特性から投資期間においても、短期投資よりも長期投資に向く分析方法と言えます。
そんな大変な分析ですが、できるだけ簡単に端的に読み取って、短期的な投資にも役立てる部分を紹介したいと思います。
経済状況・景気動向等
まずは広い意味でのファンダメンタル(世界経済や市場全体)に注意を払っておくのは投資家として重要なことです。
実際に、新型コロナの時も中国から出始めた時、株価はすぐに暴落したわけではありませんでした。
あの中国で広まってきているというニュースを聞いた時に、ある程度利益の出ている保有株を売却しておけば、次の底値で再び買えるチャンスがあったわけです。
この数年~数十年に一度起こる大暴落をかわすことは、裏を返せば大チャンスとなります。
ですから、日頃から世界経済のニュースに耳を傾けることは非常に重要だと言えます。
また全体を大きくみる指標としては、以下のようなものがあります。
↓↓↓
このようなものをモバイルトレード等のお気に入りに登録しておき、これらの指数が突然大きく変化していないかを定期的にチェックする癖をつけておきましょう♪
特にアメリカ市場の動向は、翌日の日本市場にダイレクトに影響を与えるので、必ずチェックが必要です。
これらは数字として見ることができるのですが、リスク要因には数字に表せないものも多いです。
代表的なものとして、地政学的リスクやカントリーリスク等があります。
地政学的リスクとは、ある特定の地域が抱える政治的・軍事的な緊張の高まりが、その関連地域の経済、もしくは世界経済全体の先行きを不透明にするリスクをいう。
カントリーリスクとは、国の信用リスクのことであり、投資先の国において、政治・社会情勢が不安定であるとそのリスクは高いといえ、最悪、国家破綻もありえます。
これらのリスクは、為替リスクや市場リスクのように数字で変動を常にチェックできないのが困難です。
ですから、どの経済的な要因が市場に、そして自分の投資先の影響を及ぼすかは投資家として常に考えておく必要があるでしょう!
企業の財務状況・業績
投資先の財務状況や業績を詳しく把握することはとても重要なことです。
上記で説明したような市場全体のリスクや地政学的リスクにより一時的に相場が下落しても、個別企業のファンダメンタル分析がしっかりできていれば、将来的に株価は右肩上がりになるはずです。
しかし、決算書や財務諸表を正確に読み取るのは難しいものです。
そこで、最低限、以下で示す4つの指標を押さえておくことで、素早くその企業の情報を読み取ることができます。
では、見て行きましょう♪
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EPS(一株当たりの利益)
1株当たりの最終利益(税引き後)のことです。
企業はそれぞれ規模が異なりますので、利益の大小だけでは優良かどうかを判断できません。
そこで1株当たりでどれくらい利益を出ているかというこの指標が役立つわけです。
【計算式】
この値は高ければ良い数字であり、収益性が高い企業ということです。
ですが、このEPSの値が高い企業が投資先と必ずしも良いとは限りません。
なぜなら、投資する段階で株価がすでに割高である可能性もあるからです。
ですから、このEPSは値の高さで判断するというよりも、過去10年のEPSの推移をみて、それが右肩上がりなら将来的にも経営状態が良くなると判断し、長期投資の対象とみることができる。
投資の神様ウォーレンバフェット氏もEPSを重視し、そのような見方をしているのも有名な話です。
ROE(自己資本利益率)
これは「株主資本(自己資本)からみて、どれだけ利益をあげているか」という指標であり、数値が高ければ、効率的に資本運用ができていて、低ければ非効率な運用という判断となります。
【計算式】
値の目安としては、平均で7% 10%を超えると優秀と判断するのが一般的です。
ただし、業種によっても平均値がばらつきがありますので、投資先の業種をした方が良いでしょう。
PER(株価収益率)
これは、「今の株価が何年後の利益まで織り込んだ価格になっているか」という指標で、数値が高ければ割高、低ければ割安と判断されます。
【計算式】
一般的に15倍以上が割高、以下が割安と言われますが、一概にそうはいえません。こちらの指標も業種別に比較する必要があります。
【注意!】
PBR(純資産倍率)
これは、「現在の株価がその企業の保有している総資産に対してどれくらいの値段割合になっているか」という指標になり、数値が低い方が割安の株価と判断できます。
【計算式】
一般的に1倍を切ると割安と判断されます。
しかし、新しい企業や成長性のある企業は高く、歴史が長く業績の安定している企業は低い数値になる傾向があります。
ですので、このPBRもこの指標のみで投資先の割高・割安を判断すのは安易といえます。
まとめ
では、最後にまとめとして
①に関しては、投資をやる人なら当然のことかもしれませんが、あえてファンダメンタルの根源的なものとして入れておきました。
②~⑤の4つの指標とその基準値は是非覚えておいてください。
これらの指標はどのトレードツールでも必ず銘柄の情報として載っています。
ですので、この基準値を知っていると、素早くその銘柄の投資判断をすることができます。
【注意喚起】
例えば、PERですと100倍を超えていても上昇続ける銘柄もあれば、10倍を切っていてもまだ下落し続ける銘柄もあります。
ですので、あくまで一つの指標ではなく、すべての指標を複合的に考察すべきです。
また、長期投資の銘柄選定においては、もっと将来性を分析する必要がありますので、財務諸表を分析したりする必要もあるでしょう。
短期投資においては、もっとテクニカル分析を加えていく必要があります。
いずれの投資期間においても重視する方は変わりますが、あくまで複合的な分析を忘れないようにお願いします。
それでは、最低限おさえておきたいファンダメンタル分析は以上となります。
最後までご拝読頂きまして誠にありがとうございました。
次回からは私の投資講座の本題でもある「テクニカル分析」に入っていきます♪
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